商品化に向けて、つめの打ち合わせ。
この打ち合わせで、いくつかの細かなデザイン仕様の変更が行われた。
当初、シナ芯のシナベニヤを使うことを希望していたのだが、相談の結果、ツキ板の継ぎ目の問題で取りやめとなった。(通常、定尺の単板のシナベニヤには、シナのツキ板のツキ板の「継ぎ目」が必ずどこかにあるもので、それのことである。)シナのツキ板の継ぎ目が、それぞれの板でどこにくるか読めず、歩留まりの問題が生じる。変わりに、MDFにメープルのツキ板で、シナと同様の木目の雰囲気を目指すことになった。
それと、45度カットの5枚の板を接着して形作られていたボックス部を展開図状の一枚板の組立式にする事になった。要するに、薄皮一枚残してV溝をほり、ぱたぱたと組み立てるわけだ。(図を参照)(これをするには、ちょっと高価な工具が必要らしい。)これは、クオリティー向上と、つくり易さの向上がねらい。「シナ合版不使用」「パタパタ組み立て」どちらもそう問題は無いだろう。むしろ完成度が上がるはずだ。
一番苦労しそうなのが脚部。以前にも別の所で見積もってもらった時に、脚が最後までネックになって、外注をあきらめたことがある。その時には、「日本でこんな加工を安価にしてくれる工場はない。」と断言された。本当にいけるのだろうか?ちょっと不安は残る。この件はN専務に一任することとした。N専務はさほど気にもとめていない。ところが、これは最後の最後までやはり問題になるのだが…これはまた後で。
ともかくスタートすることになった。初めてのケースということもあり、N専務の提案で、量産試作を重ねて、双方で確認を取りながら着実にいきましょうとのこと。お互い納得のいくものに仕上げようということで、当然依存はない。量産試作費用の方は、この時点では別枠でということになった。それもしょうがない。
N専務の「とにかく、手作りの試作品モデルより間違いなく綺麗なものができますよ!」の一言。
そうこなくっちゃ!
完成は2週間後。N専務の連絡を待つ。

